映像ディレクターがおすすめする台湾映画
台湾映画はすばらしい!
韓国、香港と並ぶアジア映画代表です。
中国映画も傑作はたくさんありますね。
実はわたし、日本での職はCMディレクターなんです。
今回は、台湾留学の話から少し離れて、
映像を生業にしているわたしのオススメ台湾映画を
いくつか紹介したいと思います。
「牯嶺街少年殺人事件」
1961年に台湾で実際におこった、
中学生男子による同級生女子殺傷事件をモチーフにした青春映画。
心情表現や、映像表現がすごい!語彙力
間の取り方やアングルの切り取り方も好きですが、
特にライティングが大好きな映画です。
なかでも暗闇での乱闘シーンは衝撃を受けました。
本当に真っ暗なんです。
スクリーンには「気配」が映ってるんです。
また、4時間という長い上演時間なのに、まったくそれを感じさせません。
いまのところ、わたしのNo1台湾映画です。いや、アジアNo1。
まさに伝説の傑作。
「モンガに散る」
台北の艋舺(=モンガ。龍山寺のあたり)を舞台にした青春ヤクザ映画。
男同士の友情、理想と現実、建前と本音、義理と人情が渦巻く映画です。
この舞台になっている艋舺は、台北でも古くから栄える繁華街。
台湾の習俗や日常、裏社会が描かれています。
旅行で龍山寺あたりに宿泊するってなった時に、行く前に観ました。
現在の街は映画の中で描かれているほど危険ではなくなったけれど、
通りの隅や、ちょっと覗いた路地奥に片鱗をみつけてはドキドキする、
そんな映画。
「光にふれる」
上2作が重めな映画だったので、つぎは癒しの作品をご紹介。
盲目のピアニストの少年と、ダンサーを夢見る少女の映画。
心を閉ざしていた盲目の少年が徐々に周囲に心開いていくという
ストーリーはわかりやすい展開です。
とにかく光をものすごく美しく撮った映画。
優しい光に包まれた映像トーンで、心が暖かくなる。
盲目というテーマだからこそ、映像の優しく美しい光が際立ちます。
光にふれる – クロックワークス公式サイト – THE KLOCKWORX
「共犯」
たまたま居合わせた同級生の男子生徒3人が
女子生徒の死を目撃したことからはじまるミステリー映画。
ミステリーと書いてあるけど、わたし的には青春映画。
2転3転するストーリーがテンポよく展開します。
ヒロイン役の姚愛寗(ヤオ・アイニン)が
とにかく可愛い!美しい!透明感!めっちゃ好き!
日本の女優でいうと小松菜奈? 美少女好き(語弊ある)は必見。
台湾でもネットいじめは社会問題になっているようです。
番外編「秋のコンチェルト」
映画ではなくドラマですが、最後にこれを。
恋愛ドラマ好き、少女マンガ好き、ときめき好きな方に強くオススメします!
記憶をなくした男性がかつての最愛の人と再会するっていう、
言葉にするとなんともベタなストーリーなんですが、
全体の仕立てやキャラクターがよい感じにまとめてます。
映像の出来としては、まあドラマなんで荒い部分が目立つ(とくに音)のですが、
とにかく子役の演技が最高です。
どうやったら子どもをこんなにかわいく演出できるのか
いつか監督に聞いてみたいものです。
ちなみに原題をまんま訳すと「次の駅は、幸福」なんですが、
なぜ邦題が「秋のコンチェルト」なのかは謎。興味半減する邦題・・・。
邦題が意味不明なのって、韓国&台湾ドラマあるあるなんでしょうか。
以上、4映画1ドラマのご紹介でした。
Netflixで「秋のコンチェルト」「モンガに散る」(以前観れたのに現在観れず)
Amazon PrimeVideoで「牯嶺街少年殺人事件」「モンガに散る」
「光にふれる」「共犯」は観れるようです。
台湾は日本の九州地方ほどの狭い国なので、
映画やドラマに出て来るロケ地が身近にあったりします。
舞台になっている映画が必ずあります。
台湾にお越しの際は、
訪れる土地が舞台になっているものを1本でも観ておくと、
旅行のおもしろさや感じ方が違うと思いますよ!