台湾で年に1度の防空演習
日本人には馴染みのない「防空演習」。
これは軍が、国が攻撃されたことを想定して、
年に1度行う軍事演習。
つまり日本でいう防災訓練の軍事版です。
ちなみに韓国は毎月15日、ひと月に1回あるんですって!
防空演習が台北市は5月27日にありました。
13:30〜14:00の30分間、
バスも止まれば、車も止められ、
MRT(地下鉄)は動いていますが地上に上がれず、
人々は屋根のある場所に留まっていなければいけません。
逆らうと30000〜150000元(11〜55万円くらい)の罰金だとか!
学校の授業が13時までなので、
そこから家に帰っていると間に合わない生徒ももちろんいます。
わたしはというと、
このはじめての経験を、スタバの2階から観察することに。
コーヒーとサンドイッチを手に、
クラスメートと一緒に窓際の席を陣取って準備万端で待ちます。
すると、13時半にスタバにいた客全員の携帯が鳴りはじめました。
アラートです。
防空演習の開始時間と終了時間に来たアラート。
「演習」「飛弾空襲警報」と書いてあります。
終了時には「ご協力ありがとうございました」と。
開始時間になると警察が出動し、車や通行人を誘導します。
バスはバス停から動かず、車は路肩に駐車させられ、
通行人も呼び止められ、屋根の下(高架下など)に留まるよう指示されます。
街に車も人もいなくなる瞬間。
しかも、その時間からちょうど台北は土砂降り!
警官の方々、豪雨の中ご苦労さまです・・・。
写真だとわかりにくいですが、
歩道も道路も動いているものがありませんでした。警察官と雨くらい。
防空演習の案内です。
これによると、台湾を大きく4つにわけて、
それぞれ違う日程で行うようです。
台湾北部→南部→東部→中部の順ですね。
あとは高速は降りるのみ、船も止まる、
飛行機は動いてますが何かあれば指示に従う必要があります。
日本には防災の日はありますが、
このように強制的に国民全員が訓練に参加させられることはありません。
国に軍があるって、こういうことなんだ、と
今更ながら、身をもって感じたのでした。
余談ですが、クラスの先生が防空演習について早口の中国語で
「この日は攻撃された設定で戦闘機が飛んで〜ぺらぺら」と
説明してくれたのですが、それを聞いて私は
実際に戦闘機を飛ばす演習をするのかと思っていました。
ブルーインパスルが飛ぶイベント的な感じの。
(クラスの全員そう思ってました笑)
が、翌日先生に飛行機見えなかったよと言ったら笑われました。
防空演習は「飛ばすと仮定した演習」とのこと。
・・・飛ぶのも仮定かい!